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耐震基準と震度の関係

地震国である日本では、建物の耐震基準はとても重要な取り決めです。もし強い地震が起こった際に簡単に倒壊するような建物であれば、そこに住んでいる、また仕事で利用している場合、毎日が心配でならないでしょうし、骨組み部分での脆弱化、建物の二次災害も気になるところです。

日本の建物の耐震の技術力については、さきの東日本大震災である程度の水準は確かめられた、ということも事実とはいえ、それはいままでに想定される範囲内でのことです。もし今までの予測を上回るような震度、または揺れ方をする巨大地震が起こった場合は、日本の建物はそれに対応できるでしょうか。それがまた、耐震基準の見直しにもつながっています。

ある程度の強さの地震がきても倒壊や損壊をしない建物にする為に、建築基準法で定められた耐震基準ではありますが、この基準は1981年に改められ、それ以降は新耐震基準というもので守られています。その後、2000年には性能規定の概念を導入し、構造計算法として限界耐力計算法が認められました。しかしそれに水をさすように、2005年、某一級建築士の構造計算書の偽造事件が発覚します。これら一連の耐震偽造問題は、より人々の関心を建物の耐震性に向けることになったのです。

新居を建てるとき、またマンションに新規で入居を決める場合に、耐震基準や地震対策、避難経路などについて、対策を練る、もしくは確認する方が増えてきたのはこのためではないでしょうか。耐震基準と震度の関係については、構造計算書の作成によってその耐震性がはかられます。

現在、建築基準法施行令で認められている構造計算法は4種類あり、従来から用いられている許容応力度等計算、2000年の改正から新たに用いられている限界耐力計算、2004年からエネルギー法、そして時刻歴応答解析は、高さ60メートルを超える超高層建築物では使用が義務づけられています。

しかし、最近は超高層ビルを揺らす長周期地震動などの研究が進んだので、より建物を揺れにくくするような設計が求められています。実際に東日本大震災では、東京都内の高層ビルが想定以上に長く揺れ続けることが分かったからです。ビルは制震装置で2割程揺れを吸収したといいます。

もちろん建物の被害が少なかったのは、日本の耐震基準の素晴らしさを物語っているとはいえ、この先想定外の震度の揺れ、または今までにない揺れ方をする地震が起こらないとも限りません。その為、新たな耐震基準の徹底と、震度との研究が最重要課題であることは間違いのないところでしょう。